【アール・ヌーヴォーって何なの?】:インテリアの不思議な歴史『アール・ヌーヴォー様式』の解説です。

【歴史解説】:アール・ヌーヴォー様式

   

\ なんやこれ /

    

ショート動画をダラダラ見てたら、

すんげえお城が出てきたんだけど、

インテリアの世界では有名なやつ?

サグラダ・ファミリアやんけ!!

お城じゃなくてデカイ教会だよ!!!

   

サグラダ
\ ファミリア /

   

こういうグニャグニャしてて

ヌ~ヴォ~って感じのスタイルのことを、

インテリアの世界では、

アール・ヌーヴォー様式と呼びますよ。

何もかもが強引。

名前はよく聞くけど、

分かるようで分からない!!

不思議な様式《アール・ヌーヴォー》!!

    

\ アール・ヌーヴォー /

   

『おしゃれ視点』で見ても、

人気があるスタイルだけど!!

『インテリアの歴史』としても、

すごく重要度が高いので!!

意味深なデザインですよねえ!!

どんな流れで生まれた、

どんな様式だったのか、

……ざっくり覚えておきましょう!!

本日のお題はこちら!!

なぜなにアール・ヌーヴォーですよ!!

   

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【歴史解説】:インテリアのカンブリア紀

     

アール・ヌーヴォーが目指した新時代のデザイン。

   

何が
\ どうなってるの /

画像引用元::カサ・バトリョ公式様より
画像引用元::カサ・バトリョ公式様より

     

アール・ヌーヴォーって、

見た目がすごくド派手だから、

クラシックの中でも、

とくにイキってた『ハデハデ時代』のやつかな。

そこはちょっと紛らわしいんですが、

アール・ヌーヴォーは、

クラシック時代ではなくて、

カンブリア紀のスタイルなんですよね。

    

インテリアの
▼『カンブリア紀』▼

    

産業革命が起きて、

製品デザインが迷走してしまったので、

新時代にふさわしいデザインを、

みんなで考えたのがインテリアのカンブリア紀です。

ほいほい、

『産業革命』の技術はあるけど、

『モダニズム』にはまだ辿り着いてないから、

試行錯誤のスタイルがたくさん生まれた

イレギュラーな時代ですな。

      

1860年頃~
▼『アーツ・アンド・クラフツ』▼

画像引用元:『ウィリアム・モリスの世界』様より

   

   

1890年頃~
▼『アール・ヌーヴォー』▼

   

    

1910年頃~
▼『アール・デコ』▼

    

    

1920年頃~
▼『インダストリアル』▼

画像引用元:エイトデザイン様より

      

そんなカンブリア紀の、

最初に起きたイベントが、

ウィリアム・モリスの

アーツ・アンド・クラフツ運動でしたね。

セリアとかに売ってる、

花柄デザインを作った人!!

それそれ。

この『アーツ・アンド・クラフツ』の、

次に起こったデザイン運動が、

アール・ヌーヴォーなんですよ。

   

まず先に、
▼『アーツ・アンド・クラフツ』がありました▼

画像引用元:MORRISWORLD様より
画像引用元:MORRISWORLD様より

  

アーツ・アンド・クラフツ運動に

参加していた人たちの中から、

アール・ヌーヴォーに目覚めた人があらわれて、

……それが周りにも広がっていった感じ。

じゃあ本当に、

『アーツ・アンド・クラフツ』と、

『アール・ヌーヴォー』って、

歴史的に連続してるデザイン運動なんや。

 

各地で活躍した
▼『元アーツ・アンド・クラフツ』▼

   

だからこそアール・ヌーヴォーは、

アーツ・アンド・クラフツ運動のあった

『イギリスからスタート』して世界に広がってるし。

ホウホウ!!

ウィリアム・モリスが

もともと持っていた理念と同じで、

庶民も芸術を楽しめるようにと、

アートの民主化という考えが根底にありますよ。

  

『アートの民主化』を目指した
▼アール・ヌーヴォー▼

    

産業革命で、

粗悪なデザインが世にあふれてしまって、

新時代のデザインをどうしよう?

……と、みんなが悩んだそのとき!!

カンブリア紀、最大の命題ですな!!

アーツ・アンド・クラフツ運動は、

「産業革命なんてカス!」

「新技術なんて使わない!」

「クラシック時代に戻ろう!」

……というアンサーを出したけど失敗しました。

   

「クラシック時代に戻ろう!」
▼アーツ・アンド・クラフツ運動▼

画像引用元:MORRISWORLD様より
画像引用元:MORRISWORLD様より

      

それに対してアール・ヌーヴォーは、

「新時代の技術を使ってみよう!」

「誰も見たことのない装飾を作るぞ!」

「新時代のハデハデ様式を生み出すぞ!」

……と考えたんですよね。

まだまだ無装飾には興味なさそう!!

『クラシカルな価値観』のまま、

過去のデザインに回帰するのではなく、

『クラシカルな価値観』のまま、

新技術ならではのハデハデ様式を作ったのがアール・ヌーヴォーね。

   

「新しい技術で、新しい様式を!」
▼アール・ヌーヴォー▼

画像引用元::カサ・バトリョ公式様より
画像引用元::カサ・バトリョ公式様より
画像引用元::カサ・バトリョ公式様より

     

アール・ヌーヴォーという言葉は、

『新しい美術』って意味のフランス語です。

英語なら『ニュー・アート』って感じかな。

過去の様式とは決別した、

まったく新しい装飾様式

それがまさに、

アール・ヌーヴォーなのでした。

由来とピッタリの命名なんですなあ~。

   

▼参考文献▼

アール・ヌーヴォー: 世紀末に生まれた空前の美術状況

【アール・ヌーヴォーの発祥】

”モリス商会の前例に励まされて、イギリスには同じような企業がいくつも生まれたが、それらはひとまとめにして「アーツ・アンド・クラフツ運動」と呼ばれることが多かった。そのなかでも中心的な存在だったのが、1884年にアーサー・マックマードが設立したセンチュリー・ギルドである。”

”こうした流れの中で、モリスやマックマードが採用した自然の形体はほっそりと引き伸ばされ、しだいに優美さを増してパターン化していき、アール・ヌーヴォーならではの特徴を初めて生みだしたのである。”

※※※
引用元
【アール・ヌーヴォー: 世紀末に生まれた空前の美術状況】
『第1章 起源』
p18より

      

▼参考文献▼

もっと知りたい ミュシャ

【民衆のための芸術】

”「光、大気、パンと同様に芸術も民衆に不可欠のものである。いかなるジャンルにせよ、芸術は場所を問わず万人のためのものである。……アール・ヌーヴォーの目的のひとつはここにある」(カザリス)”

※※※
引用元
【もっと知りたいミュシャ】
『第二章 世紀末の光と影』
p58より

        

《関連記事》

【歴史解説】:アーツ・アンド・クラフツ運動

     

アール・ヌーヴォーはこんなデザイン。

   

どのへんが
\ 『特徴』なの? /

   

ではアール・ヌーヴォーは、

どんな新しいデザインを提案したのでしょうか?

あのグニャグニャの、

ヌ~ヴォ~って感じのデザインだよね。

アール・ヌーヴォーは、

別名『花の様式』とも呼ばれております。

花や草木、

ツタ植物にキノコ類、

蛇にトカゲに亀などなど、

自然モチーフの装飾を使うのが最大の特徴ですよ。

    

アール・ヌーヴォーは
\ 『自然モチーフ』 /

    

インテリアの世界では、

『自然モチーフ』という言葉は、

よく出てくるから紛らわしいんだけど!!

聞いたことあるある!!

たとえば北欧インテリアは、

『自然から着想を得た幾何学デザイン』

『自然由来の材料を使ったモダンデザイン』

……みたいなアプローチが多いんだけど、

アール・ヌーヴォーは、

自然の草花をかたどった装飾を張り付ける

自然の花柄アートを家の壁にでっかく描く

……みたいなアプローチが多いですよ。

価値観がクラシックのまま!!

    

北欧モダンの
\ 『自然モチーフ』 /

画像引用元:Artek公式様より
画像引用元:ルイスポールセン公式様より

    

アール・ヌーヴォーの
\ 『自然モチーフ』 /

     

元ネタである、

アーツ・アンド・クラフツ運動がそもそも、

『植物モチーフ大好き』だったのですが。

ほいほい、

ウィリアム・モリス本人が植物好きなんでしたな。

そのモリス氏のスローガンである、

アンチ産業革命の延長として、

「工場生産の素材が主張しないように」

「ナチュラルな植物模様で覆い隠そうぜ」

……という発想もありましたし、

    

『産業革命らしさ』を
▼隠すデザイン▼

    

『アートの民主化』の一環として、

高貴な偉人をモチーフにした人物画とか、

高貴な家柄をイメージさせる伝統装飾とか、

……そういうのはもうやめようぜという意図もありました。

ああハイハイ!!

高貴なモチーフは民主的じゃないのね!!

「万人に開かれた」

「あらゆる自然を手本にして」

「全て芸術化する」

……というニュアンスで、

自然モチーフはすごく民主的なんですよ。

    

万人に開かれた
▼『自然モチーフ』▼

画像引用元:Euphoria Design様より
画像引用元:Euphoria Design様より

     

自然モチーフ大好きだからこそ、

アール・ヌーヴォーはグニャグニャ曲線を使うんです。

『フリーハンド曲線』って、

いかにも人工的ではなく自然的ですからね。

だからあんなデザインばっかりなんや!!

冒頭のでっかい教会、

サグラダ・ファミリアを設計したガウディも、

直線は自然の中に存在しない

……なんて言葉を残しておりますよ。

   

直線は自然の中に
\ 存在しない /

    

そんな曲線を表現するのに、

よく使われたのがアイアンワークです。

産業革命後のスタイルなので、

アール・ヌーヴォーはを積極的に使うんですよ。

絵柄とかだけじゃなくて、

金属もグニャグニャにするんや!?

ガラスや鉄をアメのように曲げられるようになった、

特殊加工テクノロジーの活用ですね。

アール・ヌーヴォーには、

金属細工が特徴的な作品がすごく多いですよ。

   

アール・ヌーヴォーと言えば
▼『アイアンワーク』▼

    

ちなみに、

『直線』は男性的なデザイン、

『曲線』は女性的なデザインなので、

アールヌーヴォーは

女性そのものをモチーフにするのも大好きです。

へえ~、そうなんや!!

アール・ヌーヴォー様式の

『メダリオンハウス』という建築には、

偉大なる人物ではない、

普通の平凡な女性が描かれておりますよ。

   

金色メダルに
▼『女性の横顔』▼

     

▼参考文献▼

もっと知りたいアール・ヌーヴォー

【メダルに描かれた女性】

”メダルには誰と特定しがたい女性の横顔が長い髪の曲線文様と共に、横を向いたり下を向いたり、角度を変えて配置されている。”

”メダルには偉大な権力者や聖人をモチーフとすることが多く、著名人でない人物を配することは異例。普通の平凡な人々の生活のため、というこの建物自体のコンセプトと合致した意匠である。”

※※※
引用元
【もっと知りたいアール・ヌーヴォー】
『第4章 オーストリア』
p45より引用

          

▼参考文献▼

アール・ヌーヴォー: 世紀末に生まれた空前の美術状況

【アール・ヌーヴォーと金属細工】

”アール・ヌーヴォー建築では、金属細工は建築の外観とその内部におかれるもののスタイルを結びつける役割を果たし、建築家がデザイナーを兼ねることが多かった。”

”金属細工はさまざまな領域に利用でき、使える金属の種類も多かったので、アール・ヌーヴォーのほとんどすべてのインテリア・デザイナーはかならず一度は金属細工に手を染めたほどである。”

※※※
引用元
【アール・ヌーヴォー: 世紀末に生まれた空前の美術状況】
『第4章 金属細工』
p64より

    

【花の様式】:アール・ヌーヴォーでした!!

   

アール・ヌーヴォーは
\ 『フリーハンド曲線』 /

画像引用元:Euphoria Design様より
画像引用元:Euphoria Design様より

   

というわけで!!

花の様式アール・ヌーヴォーには!!

『伝統との決別』

『新技術による新しい装飾』

『アートの民主化』

『自然モチーフの多用』

『フリーハンド曲線』

『アイアンワーク』

……などなどの由来や特徴があるのでした。

前身である、

アーツ・アンド・クラフツ運動とのつながりが分からないと、

意味不明な特徴に見えるかもしれませんな!!

    

おしゃれで素敵な
\ 『アールヌーヴォー』 /

画像引用元:Euphoria Design様より
画像引用元:Euphoria Design様より

   

そんなアール・ヌーヴォーは!!

エッフェル塔が建てられた、

1889年のパリ万博あたりから形になって!!

パリ万博!!

第一次世界大戦が始まるまで、

『20年そこそこ』の短いブームだったんだけど!!

デザイン界に与えた影響は大きくて、

今でも根強いファンがたくさんいますよ。

    

おしゃれで素敵な
\ 『アールヌーヴォー』 /

画像引用元:Euphoria Design様より
画像引用元:Euphoria Design様より

   

ちなみに!!

クラシック様式から脱却した、

新しい様式なのだと言いつつ!!

おおん?

過去様式を流用してそうな、

『あやしいデザイン例』もしばしば見つかるんだけど!!

精神性としては一新している、

気概ではあるということで一つよろしく。

デザイナーだって人間だもの!!

ついつい無意識で参考にしちゃうかもね!!

  

▼参考文献▼

もっと知りたいアール・ヌーヴォー

  

すぐわかる 作家別アール・ヌーヴォーの美術

  

花の様式: ジャポニスムからアール・ヌーヴォーヘ

  

もっと知りたい ミュシャ

  

マッキントッシュの世界

   

アール・ヌーヴォー: 世紀末に生まれた空前の美術状況

      

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