【インターナショナルデザイン】：モダン家具の『最大の特徴』とは？｜【インテリアスタイル解説-modern】

あなたはまだ、

『本当のモダン』を知らない。

これまで！！！！

モダンインテリアで採用される、

『デザイン』や『素材』の解説をしてきましたが！！！

これらを『ぜんぶ総括』して！！

たった一言でモダンの特徴を挙げられますか！！

説明できていませんよね？

モダンインテリアが持つ！！

唯一無二にして『最大の特徴』！！

……それは、

無国籍であることです。

代々受け継がれてきた、

『過去のインテリア様式』を否定して！！

昔ながらの装飾ではなく、

『色そのもの』『形そのもの』を楽しみ！！

図形みたいな、

『幾何学デザイン』で模様を作り！！

産地に関係なく『どこで作っても』同じ素材！！

職人に関係なく『誰が作っても』同じ素材！！

『これらの条件』が組み合わさったことにより！！

……世界中のインテリアから、

『その国らしさ』が消えたんです。

これを家具建築における、

『ナショナル・アイデンティティーの喪失』と言います。

それまでの《クラシックインテリア》は、

すべて地域性があるものでした。

一部の地域に伝わる昔ながらのスタイルを、

『真似する・再現する』インテリアね。

国やその土地ごとに、

『気候風土』や『生活様式』は異なります。

『同じ技術と造形』で作られた建築が、

世界の別々の場所に生まれるなんてことは無かったんですよ。

地面に穴を掘って暮らしていた、

『原始時代』以降の住生活の中で……、

人類は初めて、

世界中で同じスタイルの家に住むようになりました。

モダニズムが作り出した、

『地域性のない』『世界中で同じデザインの』建築や家具内装の様式。

これを専門用語で、

《インターナショナル・デザイン》

《インターナショナル・スタイル》

……と呼びます。

農耕民族だから『畳』を敷く！！

これがクラシックのインテリア！！！

どこでも作れて均質な『コンクリート』の床！！

これがモダニズムのインテリア！！

部族の由来を示す『トライバル柄』！！

これがクラシックのインテリア！！！

図形みたいにシンプルな『幾何学柄』！！

これがモダニズムのインテリア！！

『藍色』だとか『浅葱色』だとか伝統色はクラシック！！

『赤青黄』みたいな原色はモダニズム！！

『大名屋敷』も『貴族の館』もクラシック！！

『ビジネス街のビルディング』はモダニズム！！

まさにそう！！！

クラシックとモダンの一番大きな違いは！！

『国籍が無くなっている』ことに尽きます！！

モダンインテリアの特徴として

『シャープ』とか『スタイリッシュ』とか、

しょ～～もない解説をよく見かけますが！！

いちばん『デッカイ違い』は間違いなくコレ。無国籍。

モダンは《インターナショナルデザイン》である。

これを絶対に忘れないでください。

よく誤解されているんですが。

有名な《ミッドセンチュリー家具》は、

世紀の中間1950年頃のインテリアであり、モダニズム以降です。

その通り！！！

イームズの名作家具は、本当はアメリカンじゃないぞ！！

イームズのシェルチェアには『アメリカらしさ』がある？

ヤコブセンのセブンチェアには『北欧らしさ』がある？

ね・え・よ！！

目ぇ～かっぽじって、よく見なさいよ！！

どう見ても《モダニズム》！！

どう考えても《インターナショナル・デザイン》でしょうがよ！！

たしかに、厳密に考えるなら！！！

インターナショナルなデザインを作るなりにも、

『その国のデザイナーらしさ』は多少反映されるはずだけど！！

ですが！！！

「アメリカを感じるために」

「我が家はイームズを取り入れてみました」

なんておしゃれなコメントは怪しいときがあります。

みんな椅子に座ってるわけじゃないんです。

イームズは『アメリカの椅子なんだ』という情報に座っているんです。

『由来』は由来で大切ですが、

基本的にはシンプルに見た目で家具の印象は決まります。

だからこそ『ベニワレン柄』は、

モロッコの民族柄なのに使いやすいんです。

そう、あれは逆に、

クラシックだけどデザインが偶然モダンなんですよ。

カタチの根源要素で作られた柄だから、

『モロッコアイテム』としても『モダンアイテム』としても使えるわけ。

《シェーカー家具》もそうですね。

本当はクラシック時代に生まれた様式なんだけど、

教義の都合で『装飾をしない』デザインだったから、

結果的にモダンな印象になったという。

これまでに、

『モダンシリーズ』の記事でたくさん解説してきました……、

『モダンなデザイン』や『モダンな素材』を使うほど、

家具や建築はよりインターナショナルな印象になります。

インテリア雑誌はよく、

『アメリカの有名な』『北欧で人気の』みたいに……、

その国の良いイメージを使ったアイテム紹介をするけれど！！

ですがその紹介アイテムに、

本当に『その国らしさ』があるかは保証されていませんので、

その国らしさが

『欲しいとき』も、

『欲しくないとき』も、

……自分でちゃんと見抜いて選べるようにしましょうね。

というわけで！！！

《モダンインテリア》につきまして！！

色んなトピックスを解説してきましたが！！

『デザインの特徴』につけ『素材の特徴』につけ！！

最終的には《インターナショナル》な印象に

つながっていることをご理解頂けますと幸いです！！

おしゃれとしての『モダンなスタイル』に、

興味をお持ちの度合いは人それぞれだと思いますが！！！

現代インテリアのプレイ環境においては、

どんなスタイルにも関係してくる『基礎ルール』ですので！！

インターナショナルなデザインを

あまりお好きではない方も、

知識としてザックリ知っておいて頂けますと幸いです。

ではでは！！！

本日はこんなところで！！！

素敵なモダン生活をお送りくださいませ！！　バイバイ！！