名作ソファ《ロゼトーゴ》は芋虫なのか?
おしゃれな
\ 『トーゴソファ』 /



フランスが誇る!!
大人気のブランドソファ《ロゼトーゴ》!!

海外アカウントさんも御用達!!
インテリアファン垂涎の逸品でございます!!

……あ、ああ、うん。
オシャレさんがよく使ってるイメージだよね

ワイは買わないけど、
良いものなんだろうなあとは思いますよ?

よそいきの言葉はやめるんだ!!!
ネットでよく見かける
▼『ネガティブ感想』▼



皆さんが!!
一番気になっているのはコレでしょう!!

「イモムシみたいでキモくない?」

カスのエスパーやめろ。

みんな思っているけど、
インテリア情報は決してそこに触れてくれない!!

実際トーゴソファってどうなの!?
アリなのナシなの!?
モダン風にもクラシック風にも
▼《ロゼトーゴ》▼



なんとなくで買っちゃうのではなく!!
なんとなくでディスっちゃうのでもなく!!

ロゼトーゴという名作ソファと、
いっぺんちゃんと向き合ってみましょう。

それって、触れていい話題なの?
ロゼトーゴは『どんな理由で』あの形になったのか?
これが
\ 《ロゼトーゴ》 /





そもそも《ロゼトーゴ》というソファ!!

どんなデザイン意図で、
こんな形をしているのでしょうか?

何を考えたら、
これの設計図が思い浮かぶんでしょうな。

まず実際にデザイナーさんは、
『蜂さんのお腹』をイメージソースにしております。

虫っぽいという感想は、
間違っていないので自信をもってOKです。

その感想で合ってるの!?
デザインモチーフは
▼『蜂さんのお腹』▼



ただし、
蜂にしたいだけでこのデザインになったわけではありません。

機能のためのデザインを考えたら、
『結果的に』蜂モチーフと相性が良かった……という順番のはずですよ。

自信なさげな言い方。

デザイナー本人じゃないから、絶対とは言えないけど!!

『モダンデザインの文脈』を考えれば、
たぶんそうだろうな……という推測ね!!!
リーンロゼ社の
▼『家具工場』▼



そもそもソファという家具の歴史として、

クラシック時代は、
ある程度『お決まりのデザイン』になってしまうものでした。

『座るための道具』なんだもん、
どうしても似た形になるのは仕方ないよね。

だけど産業革命が起こって、
『ウレタン』という新素材が発明されたのです。

ウレタンの何がすごいって、
柔らかさはあるのに自由な形を作れるんですよね。
昔ながらの
▼『クラシック』なソファ▼


新素材
▼『ウレタン』▼

ウレタンの傑作
▼『エッグチェア』▼


↑このウレタンを、
最初に使いこなしたのがアルネ・ヤコブセン。

名作エッグチェアの革新的なデザインは、
まさにこの『自由な形』を作れる素材あってこそだと言えましょう。

ああ~~確かに!!
昔ながらの素材では作れないデザインかもね!!

そんなウレタンを、
また別の形で活用したのが《ロゼトーゴ》なんです。

『+CASA』さんの証言によりますと、
トーゴのデザイナーさんは下記の意図を持っていたそうですよ。
デザイナー
▼『ミッシェル・デュカロワ』▼


【ロゼトーゴのデザイン】
デュカロワのデザイン哲学は、
「人の身体を優しく受け止め、究極のリラックスを提供する」
という一貫したものでした。
彼は、従来の硬くてフレームの目立つソファとは異なり、
座る人が自由に身をゆだねられるような、
有機的で柔らかなフォルムの家具を追求しました。
※※※
引用元
プラスカーサ様
『ミッシェル・デュカロワ|ロゼトーゴを生んだ異才のデザイナー』より

↑とのこと。

自由に成形できるウレタンを使って、
座る人がリラックスできるデザインを突き詰めたわけですね。

それであのカタチ!!
たしかに『機能性が先にありき』っぽい証言ですな!!

そうして完成したトーゴソファは、
1973年に『ルネー・ガブリエル賞』を受賞しました。

この賞は『革新的で権威にとらわれない家具』に与えられる賞で、
まさにトーゴソファにぴったりな栄誉だと思いますよ。
トーゴが受賞した見本市
▼『SALON DES ARTS MENAGERS』▼

PHOTOGRAPH ©️ ROGER VIOLLET

そんな《ロゼトーゴ》は、
ソファデザインの常識をひっくり返した偉大なる名作として、

現代でもモダンスタイルの
『アイコンの一つ』として広く愛されております。

1973年に受賞したってことは、
50年以上もずっと人気がある息の長いモデルなんやね。

最近になって、
急にSNSで流行ったイメージの人もいるかもだけど、

決して単なる流行りものではない、
ソファの歴史のターニングポイントみたいなアイテムですよ。
《関連記事》
みんな《ロゼトーゴ》を芋虫と思っているのか?
\ なるほどね /




さて!!
『ルーツ』についてはそんな感じですが!!

「それはそれとして虫っぽくね?」
……という点に注目して参りましょう!!

だからそれ、触れていい話題なの?

『アアルトベース』や『ネッソランプ』のように、
自然界をモチーフにすること自体はま~ま~よくあることです。

北欧デザインの特徴ではあるけど、
他国にその発想がないわけではありません。
湖がモチーフ
▼『アアルトベース』▼


クラゲがモチーフ
▼『ネッソランプ』▼



だからって、
『蜂』は選ばねえだろと思っちゃうんですけど。

それは文化が違うだけ。
日本人にとって『格好いい動物』といえばライオンだけど、
アメリカ人にとって『格好いい動物』といえばゴリラが大人気、
……みたいな価値観の違いがあるんですよ。

ヨーロッパでは蜂が『素敵なモチーフ』とされていて、
イタリアのGUCCIだって蜂がブランドアイコンですよ。

ホーなるほど!!!!
GUCCIも大好き
▼『蜂モチーフ』▼




ただし。

ただし?

ロゼトーゴを愛する日本人全員が、
「なんて美しいハチの腹なんだ!!」
「わたしハチの腹だ〜い好き!!」
……なんて思っているわけではありません。

インテリア好きな人も、
ちょっとイモムシだとは思ってます。

何を言い出すねん。
思ってしまうのは
\ 仕方ない /




イモムシっぽいかもしれんねと、
『ちょっと思ってから』飲み込んでます。

頭には思い浮かんでるけど、
『口に出したら負け』のような気がして黙ってます。

それ自分だけでしょ。

なのだけど。

インテリアが大好きで、
前向きにトーゴソファを見ている人は解像度が違うんですよ。
それはそれとして
\ 『おしゃれで素敵』 /




ビギナーさんの頭に思い浮かぶのは、
『イモムシっぽい』
『SNSでよく見るやつ』
『私の部屋には大きいかも』
……まあ大体これくらいかもしれないけど、

インテリアオタクの頭の中では、
『イモムシっぽいけど』
『お部屋に曲線を取り入れられる』
『ハレ感が強くて印象的なデザイン』
『海外アカウントさんがよく使ってる』
『クシュクシュ系のかわいいデザイン』
『有機的でヴァナキュラーっぽさもある』
『体に沿ったラインで座り心地が最高』
『軽くて模様替えしやすいらしい』
『フランス家具ってだけでテンション上がる』
……例えばこういうことが色々思い浮かんでいるわけですね。

ああ、解像度が違うってそういう。

こうなると、
頭の中を占める『イモムシの割合』が全然違うんですよ。

インテリアに詳しくない人よりも、
イモムシっぽいことがほんの一要素に感じられるわけです。
それはそれとして
\ 『おしゃれで素敵』 /




だからロゼトーゴを見て、
「イモムシだ~!」で頭がいっぱいになる人と比べれば、

インテリアオタクは、
「でもまあいっか!」と思うのがすごく楽なんですよね。

そもそも『ちょっとした違和感』ってのは、
WOWオブジェクトとして役に立ちますしね。

ですです!!

たしかに斬新なデザインだけど、
斬新というのはハレ感があるということでもありますからね。




だからといって、
買わなきゃいけないわけじゃないけど、

『機能的なデザインで』
『ほどよくハレ感もある』
……というのはインテリア的にはテッパンです。

ふむりふむり。

ロゼトーゴは決して、
イロモノとして愛されているわけではなく、

『使いやすくて合わせやすい』
『ベーシックでタイムレスな』
……魅力がある商品なんだなあと分かって頂けたら嬉しいですね。
《関連記事》
《ロゼトーゴ》名作ソファのお話でした。
創業当初の
▼『リーンロゼ社』▼



というわけで!!!
リーンロゼ社の《ロゼトーゴ》という名作ソファ!!

ういうい!!

「芋虫みたい!!」
「カブトムシの幼虫みたい!!」
……それ自体はおかしな感想ではないんだけれど、

それだけではないソファなのでした。
とってもおしゃれな
▼『ロゼトーゴ』▼



言語化ってさあ。

『したほうが良い』やつと、
『しないほうが良い』やつとが、
あるんだなあ~って思いましたわ。

まるで僕が余計なことを記事にしたみたい!!

イモムシイモムシ言い過ぎやねん。
とってもおしゃれな
▼『ロゼトーゴ』▼



ちなみにこのデザイン、
リーンロゼ公式様の見解としては、

『生まれたばかりの赤ちゃん』のような、
シワがあるデザインだという表現が使われておりますよ!!!

サイコパス?

サイコパスではない。
【ligne roset | リーン・ロゼ】
▼公式様▼


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私はイモムシっぽいと感じたことはありませんでしたが、蜂のお腹と言われてなるほど?となっています。
個人的には「スタイリッシュなでっけえ座椅子」のイメージが強く、「座椅子使いたいけど、一般的なものだとダサいよな~」と思ってる人が使ってると勝手に思ってました。
モダンの文脈から見ておしゃれな家具だとわかって良かったです。
インテリア一年生なので記事に出ていたソファーについてガチ初見でした。印象が「もちもちしてる、大きくて暖かそう(写真だけ見る)」→「言われてみれば芋虫か……?多脚ないけど、芋虫?(芋虫と言われてることを知る)」→「言われて見れば蜂か………?(蜂モデルと言われてるのを知る)」といった感じになりました。
知った後にはもう蜂とか芋虫の印象が出てくるのですが、その情報を知らないとそもそも芋虫に見えなかったのが面白い~となりました。
ロゼトーゴを良いなと思ってたんですが、大きな家具屋で試しに座る機会があり座面の低さに「これは…立てん…」と困ったことがあります。
見た目は好みなので、置き畳なり小上がりなりで調節できないかと思っていますが元の良さを潰してしまいそうだな〜と諦め半分です。
持っている方はうまく付き合っているものなんですかね?
今回も楽しく拝読させていただきました。
ここで懺悔をさせていただきますが、私はこの傑作ソファをずっと(ふくよかなマダムの座った時の腹肉みたい、、、)と思ってました。俗物です大変申し訳ありませんでした。
インテリア的なハレ感や、その他の要素も、理論的にはよく分かるのですが、やはり第一印象に引っ張られてしまいますね、、、。
イモムシと思ったことはないのですが、スターウォーズのジャバ・ザ・ハットだとは思ってました笑
こちらのYouTubeやブログを参考にようやく2年掛かりでリビングインテリア総取替しました。ありがとうございます♪
リーン・ロゼはトーゴの人気が凄いですが、子どもの頃からブリガンタンの座り心地が大好きで、社会人になり一人掛けタイプを奮発して正規店で購入、今も愛用しています。
インテリアの事例はトーゴに溢れていてブリガンタンの紹介が少ないので、何かソファだけ浮いてる…どうしたら良いか…とずっと思っていたのですが、ウレタンはモダンの文脈で考えれば良いのですね!いつも参考になります!
ligne roset ユーザーとしては記事にしてくれてうれしい!
ワイ家のリビングに鎮座してるCALIN(カラン)もいいソファですよ。