【男前インテリアとは?】:意味も作り方も分からない問題
とってもオシャレな
\ インダストリアル /
『インダストリアル』インテリア!!
『ブルックリン』インテリア!!
『カフェ風』インテリア!!
アメリカ系のスタイルをたくさん見てきましたが、
ひょっとして《男前インテリア》もこのジャンルですか?
《男前インテリア》なんてスタイルは、存在せん。
ハァ?
\ 男前で格好いい~ /
インテリアスタイルは『場所で考える』のが大切です!!
『アメリカの』インテリアとか、
『フランスの』インテリアとか、
……そういうエリア別のやつですね!!
気候や風土のような『環境の条件』があって、
それにあわせた『人々の暮らし』があって、
連綿と続く歴史の中で、
実生活の中で洗練されながら、
『その地域に適した』『インテリアのスタイル』が生まれます!!
『北欧の暮らし』に合わせて
▼『北欧インテリア』が生まれた▼
『アメリカの暮らし』に合わせて
▼『アメリカインテリア』が生まれた▼
……で。
そこで唐突に出てくる《男前インテリア》ですよ。
オメーどこ住みだよ?
どゆこと?
じゃあそもそも、なんでそんな言葉が存在するの?
本日は!!!
業界の異端児《男前インテリア》の正体を覚えましょう!!
日本のインテリア解説がワケ分からんのは、
だいたいこういう『余計な複雑化』が原因ですよ。
《関連記事》
【男前インテリア】:インダストリアルと『どこが違うの』?
いきなり答えから参りましょう!!
みんな大好き《男前インテリア》とは!!
インテリア特化SNS『ルームクリップ』さんで生まれた、
造語・ネットミームです。
もう何も信じられない。
『おしゃれなお部屋』を投稿できる
▼ルームクリップさん▼
さかのぼること十数年前、
ルームクリップのユーザーさん同士で……
インダストリアル系のお部屋が持つ、
『メンズライクな格好よさ』を褒め合ってるうちに生まれた造語ですね。
嘘だと言ってよバーニィ。
ひいてはその流れから生まれた、
『男前インテリア』というルームクリップ内のタグ名として定着した経緯がありますよ。
男前インテリアという
▼ルームクリップの『投稿タグ』▼
【男前インテリアの歴史】
”ユーザーによって日々新しいタグが生み出されています。たとえば「男前」というタグはRoomClipから生まれた代表的なものです。”
”このタグの登場によって、「男前インテリア」と言われるひとつの潮流ができ上がりました。”
”最近はテレビ局からのオファーも定期的にいただいていて、RoomClipで何かが流行ると最終的にテレビやLINE、Instagramで流行り、世の中のトレンドになる流れができています。”
※※※
ルームクリップ CBO・住文化研究所所長
『川本太郎』様のインタビュー記事より引用。
amanaINSIGHTS内イベントレポート
2018 07/09付
『RoomClipがつくる、メーカーとユーザーの信頼関係』より
現存最古の
▼『男前』タグ▼
(2013年7月20日付)
現存最古の
▼『男前インテリア』タグ▼
(2013年11月25日付)
↑ルームクリップ内で、
最も古い日付で『男前』『男前インテリア』のタグがつけられている投稿は2013年です。
厳密な発祥日までは分かりませんが、
誉め言葉としての『男前』もこの少し前に生まれたものだと推察されます。
それ、インテリア的には『何が流行ってた』時期なの?
インテリアトレンドの歴史で言うと、
ちょうど『カフェ風人気』から『インダストリアル人気』へ移行した時期ですね。
『北欧トレンド』
↓
『カフェ風トレンド』
↓
『インダストリアルトレンド』
▼という順番です▼
『フェミニン』なインテリアが少々飽きられてしまい、
『メンズライク』なインテリアの人気が出始めたときに、
その『メンズライクな格好良さ』を端的に表現する言葉として、
人々の気持ちにマッチした誉め言葉だったわけです。
『カフェ風』→『インダストリアル』っていうか、
カフェ風はそもそもインダストリアルのことじゃないの?
ええとですね。
当時『カフェ風・インダストリアル』の違いを誰もよく分かってなかったんですよ。
『オシャレ』ということしか
\ わからない /
『家系ブログの普及』
『平成カフェブーム』
『バワリーキッチン開店によるアメリカ人気』
……などなどの影響が重なって《カフェ風インテリア》は一躍ブームになりましたが、
「どうしてカフェ風をステキに感じるのか」を
言語化できる人がいなかったんです。
当時のインテリア解説、まじでフンイキばっかりだしね。
だけど、どこかのタイミングで
『勘のいい人』が少しずつ正体に気付き始めました。
カフェ風インテリアの中に含まれてる、
『武骨で男前なフンイキ』が格好良いのでは……?
フェミニン『っぽくなさ』が
▼格好いいのでは…?▼
本来《カフェ風インテリア》は!!
インダストリアルが先にあって、
そこに『カフェの要素』を足したものなんだけど!!
『フード要素』と『ショップ要素』ですね!!
だけど日本では順番が逆で!!
先に《カフェ風インテリア》が人気になってから……、
そこから『女性っぽい要素』を引いたものが!!
インダストリアルとして後から発見されたんだよ!!
①『インダストリアルって格好いいよね~』
②『派生のカフェスタイルも提案してみるか~』
ではなく!!
①『カフェ風の男前なフンイキ格好いい~』
②『もっと男前っぽくしてみよう』
③『あれっ!? これはインダストリアルという新ジャンル!?』
みたいな順番だったんですよ!!
テキトーだなあ~!!!
《男前インテリア》は、
インテリアのスタイルとしては実在しないフワフワ概念ではありますが……、
『カフェ風トレンド』から『インダストリアルトレンド』に、
スムーズに移行するためのブリッジとして大きく機能した言葉だったんです。
ルームクリップという『SNSの枠を超えて』
▼男前という言葉が普及しました▼
はは~~。
『正式なスタイル名』ではなくても……、
カフェ風の中に『インダストリアルな要素が混ざっているぞ』と、
日本人に気付かせるのに大きな役割を果たした言葉なんですね。
そういう経緯でありますからして、
『男前』というのはボンヤリした日本語ではありますが、
国内のインテリアシーンで使う限り、
『男前とは』『インダストリアルらしさのことである』……と思ってほぼ間違いありません。
女性的なインテリアの『飽きられ』が
土台にあったため、
『インダストリアル』より『男前』の方が
▼メリットが分かりやすい言葉でした▼
インダストリアルの魅力を、
『男前という言葉で』広めていただけであり、
『男前インテリア』という言葉は、
インダストリアルが普及するための案内板の役割を果たしていたんですよ。
我々がイメージしてるより、
『男前』と『インダストリアル』は密接な関係の言葉だったんですなあ。
ちなみにルームクリップさん、
二匹目のドジョウとして《女前インテリア》という造語を連呼してたこともあるんだけど、
そっちはスベったので無かったことになりました。
人が忘れて欲しいことめっちゃ覚えてますね。
まぁそもそも、
フェミニンなインテリアが『飽きられて』メンズライクの人気が出たのに、
「男前って言葉がブームだぞ!」
「じゃあ女前も流行らせよう!」
……ってのは最初から文脈に沿ってないんだよね。
『男らしさ』が
▼イイんです▼
ともあれ!!
男前というのは実在する《スタイル名》ではありません!!
『メンズライクな魅力』を表現した形容詞であり、
具体的には『インダストリアルらしさのこと』である点を理解しましょう!!
うう~~ん!!!
理解はできるけどなんか悔しい!!!
《関連記事》
【どんな部屋が男前インテリア?】:具体的な実例を紹介
ですので男前インテリアって、
『実際どんなお部屋のことなの?』
『インダストリアルとどこが違うの?』
……と聞かれると非常に答えにくい。
『男前』という言葉自体は、
ほぼインダストリアルと同じ意味ですもんね。
でも厳密に言うなら、
『男前というキーワードを頼りに』
『カフェ風からインダストリアルに変わろうと』
『試行錯誤をしていた移行期』
……のインテリアだけを指す言葉と言えなくもないでしょ?
↑そこでこの参考文献ですよ。
2016年4月発売、
『RoomClipで見つけた! 男前インテリア 女前インテリア』。
おぬしも悪よのう。
えーこちら、
ルームクリップさんの公式書籍でございます。
男前インテリアの『布教ムック』
▼みたいな感じです▼
RoomClipで見つけた! 男前インテリア 女前インテリア
実はこの書籍の中にですね、
『ブームの先駆けとなったRoomClipユーザー』という企画があるんです。
ホホーウ!!!
言い出しっぺのルームクリップさん『お墨付き』ってことですね!!
ここで紹介されているお宅であれば、
『ルーツ的に嘘がなく』
『もっともセンスに頼らず判別できる』
『男前インテリアの例』
……になるのではないかと思います。
みなさん素敵なお部屋ばかりですので、
お写真ぜひともご覧下さいませ~。
歴史的にかなり正しい
▼男前インテリアの実例▼
《エントリーNO.1》
yupinokoさん
※なるべく書籍発売当時(2016年ごろ)の
お写真をお借りしました。
歴史的にかなり正しい
▼男前インテリアの実例▼
《エントリーNO.2》
ranranさん
※なるべく書籍発売当時(2016年ごろ)の
お写真をお借りしました。
歴史的にかなり正しい
▼男前インテリアの実例▼
《エントリーNO.3》
noaさん
※なるべく書籍発売当時(2016年ごろ)の
お写真をお借りしました。
歴史的にかなり正しい
▼男前インテリアの実例▼
《エントリーNO.4》
PeanutVillageさん
※なるべく書籍発売当時(2016年ごろ)の
お写真をお借りしました。
以上!!!
ルームクリップ公式様のセレクトによる!!
『ブームの先駆けとなったRoomClipユーザー』さんの
お部屋のお写真でしたーッッッ!!!
ううーむ!!
皆さんめちゃくちゃオシャレ!!!
めちゃくちゃオシャレな、
インダストリアルの派生スタイル。
《男前》と《インダストリアル》とを、
無理に区別する必要はないってことは伝わるかな~と思います。
《関連記事》
【男前インテリアの作り方】=インダストリアルの作り方でした!
というわけで!!
世界に《男前インテリア》という生活様式は存在しません!!
《男前インテリア》は、
ルームクリップさんで生まれた『造語』であり『投稿タグ』!!
そして『男前』とは、
『インダストリアルらしさ』を言い換えた言葉でもあります!!
『男前インテリアの作り方』は、
『インダストリアルの作り方』に変換してほぼOK!!
\ メンズライク /
ただし!!
スタイル名としては実在しないけど、
日本のインテリアシーンに大きな影響を与えた言葉であることは間違いありません!!
だからこそ、誤解もここまで広まったわけですしね。
フェミニンな実例の多さに辟易としていた時代に、
インダストリアルが持つ『女性らしくなさ』という魅力を端的に表した言葉であり、
このキーワードに救われた層は確実にいますので!!
「やーいやーい、ネットミームに踊らされてる~!」
などと決して軽んじることなく!!
ギクリ!!
インダストリアル系インテリアの
普及に大きく貢献した言葉として……
節度を持って大切に、
『男前』という表現を使って頂けましたら幸いです。
ではでは、本日はこんなところで!!
素敵な《男前インテリア》生活をお楽しみくださいませ!!
ルームクリップさんの造語シリーズで、
《塩系インテリア》も存在せんからお気をつけて!!
爆弾発言エンド!!!
※当サイトにはアフィリエイトリンクが含まれます。
リンク先で商品を購入すると作者に収益が発生することがありますので、
望まれない方はサイト外でお買い物を楽しんで下さいませ~。
女前インテリア実例が見たくて死にそう…
女前インテリア!!気になりますよね~~!!!!!!
見たい方いらっしゃるだろうなとは思ったのですが、
記事中で「ステキだからみんな見習おう!」という上手な取り上げ方をしなかったもので…、
この文脈でサンプル実例を貼ってしまうと、
せっかくご本人様が努力して魅力的なお住まいを作ってらっしゃるのに
『流行らなかった女前インテリアはこれだ!』みたいに晒し上げるような形になってしまうリスクが予想されたため、意図的に記事には収録いたしませんでした。
ルームクリップさんでうまく検索すれば実例すぐ見つかると思いますので、
『メディアの目論見としては大きく流行らせられなかったキーワードかもしれないけど』
『それとは別問題として純粋に素敵なお部屋の例として』
ご参考にして頂けましたらとっても嬉しいです!!!