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【おしゃれの歴史解説】:モダンインテリアとバウハウス家具
君が、
\ 助けを求める顔してた /
続きが来た。
そんな始まり方があるかよ。
モダンの源流《造形学校バウハウス》!!
前回はその歴史的な立ち位置についてお話しましたが!!
本日はより具体的に、
バウハウスが『どんな実験的制作』をしていたのかにスポットライトを当ててみましょう!!
『制作物』や『生徒たち』に
▼注目してみましょう!▼
ちなみにバウハウスの教師陣を
『バウハウスマイスター』と呼ぶのに対して、
生徒さんたちのことは
『バウホイスラー』といいますよ。
モダン学校の生徒さん。
堅苦しい人ばっかりだったら怖いな。
決めつけるな!!!
本日も『ヒロアカで覚える』
▼インテリアです▼
モダンデザインは確かに
合理的すぎて『冷たい印象』もありますが、
それを作ったバウハウスはあくまで!!
教師と生徒……『生きた人間』が通う学校だったんだよ!!
まあまあまあ、それはそうかもね!!!
マジメな委員長も
▼多分通ってました▼
↑『学生食堂』もちゃんとあったし!!
食堂のテーブルをわざと高めに作って、
お皿と口を近くすることで早く完食して勉学に励めるよう工夫されていたりしたぞ!!
まじめや。
それでは覗いてみましょう!!
これはモダンが!!
『世界最高のスタイル』になるまでの物語!!
バウハウスには『学生寮』も
▼ありましたよ▼
バウハウスには『学生寮』も
▼ありましたよ▼
《関連記事》
【モダンインテリアの歴史】:バウハウス由来の家具・雑貨
『茶こし』のデザインを
▼競い合ったりしてました▼
それでは早速!!!
『どんな発明品』が実際に考案されたのか!!!
バウハウスが誇るベイビーたちを見てみましょう!!
家具とか雑貨みたいな『実物』も作ってたんですか?
座学ばっかりしてないで、
とっとと実践みたいな方針ですね。
校内にアトリエもあって、
ホンモノの『家具を製造したり』『絨毯を織ったり』してましたよ。
家具・雑貨の『実物』を
▼普通に作ってます▼
というかそんなに大人しく、
じっとしてられない人が多かったそうです。
バウハウス校舎の『屋根の上』で、
勝手にサッカーしてグロピウス校長に禁止されたりしてました。
ワンパクすぎる。
そんな連中が、
一体どんな『モダンアイテム』を作ったのか?
1つ目はこちら、《バウハウス・チェスセット》。
『遊びにも全力』
▼バウハウス▼
↑国籍を無くしたチェスセットですね。
チェスのコマって、
ナイト(騎士)だのビショップ(聖職者)だの国籍のカタマリなのでね。
うおおおおお!!!
チェスをインターナショナルにしたものね!!
モチーフに含まれていた『戦争の要素』も消えていて、
平和な世界へ向けたメッセージ性も込められてたりしますよ。
ちなみにこれ、
それぞれのコマの『動かし方』と連動したデザインになっています。
合理的!!!
バウハウスは『文字』も
▼精査しました▼
お次はこちら、
バウハウスは『文字デザイン』もゼロから考え直しました。
文化の色がついてない《ユニバーサル書体》ですね。
本当にこう~~、
世の中の『当たり前』をひっくり返す気マンマンですな。
なんならアルファベットは、小文字だけで良いのではないか?
なんて実験もして、
けっきょく読みにくくて普及せず撤退したりもしていますよ。
『クラシックの発想』から
▼『モダンの発想』へ▼
↑『照明デザイン』もバウハウスの真骨頂です。
インテリアっぽいのきた!!!
実はバウハウス校舎、
自前で考案した丸い照明をたくさん使っております。
モダニズム建築は『四角いデザイン』が多くなるから、
照明には意識して『丸い物』を取り入れる、
……という明確な意図による採用ですよ。
意図的に『まるい照明』を
▼採用しています▼
『まるいデザイン』を取り入れる法則!!
……あの発想はココでもう生まれてたんや!!
金属工房『マリアンネ・ブラント』の発案ですね。
バウホイスラーの皆さん、先見の明が凄すぎるんですよね。
でも照明と関係ない彫刻工房で、
『光の彫刻』とか言って光学作品を作ってる奴もいましたよ。
も~~!!!
まさかの『彫刻』工房の
▼作品です▼
そしてヒーローは子供たちにも優しかった。
ヒーローじゃなくてバウホイスラーね。
『最年少14歳の生徒』もいたし、
『子連れ』のマイスターもいたし、
そして何と言っても、
子供向けの『ベビーグッズ』をたくさん作っていました。
『子供が最初にする色彩コーディネート』
▼ファイニンガーの積み木▼
ちょっと『安全性が怪しい』
▼バウハウスゆりかご▼
↑まぁ~『バウハウスゆりかご』つって、
オシャレだけど不安定すぎて
普通に危なくて敬遠されたシロモノもありますけど。
そんなん多いな!!
勇気あるチャレンジの回数が多いから、
そのぶん『失敗の数』も多くなってしまうんですよね……。
『学内のお祭り』もたくさん
▼開催されましたよ▼
ちょっと余談ですが、
『キノコ』か『タケノコ』か、
『紅茶が先』か『ミルクが先』か、
『ビアンカを選ぶ』か『フローラを選ぶ』か、
……みたいな難問のバウホイスラー版として、
『円・三角・四角』と『赤・青・黄』との、
適切な組み合わせは?……と問いかけると無限に討論し始めますよ。
思ったより人間味あるかも。
『バウハウス祭り』『バウハウス舞台』を
▼担当したマイスター▼
【オスカー・シュレンマーの日記】
バウハウス舞台のやり方は非常に単純である。
できる限り偏見をもたないこと、
たった今初めて世界が創造されたかのように物事に近づくこと、
ひとつの事柄を最後まで追求すべきなのではなく、
慎重に、しかし自由に展開させること。
1929年5月分:オスカー・シュレンマーの日記より
【モダンインテリアの象徴】:アイコン的な家具・雑貨
『バウハウスらしい』アイテムを
▼もっと見てみましょう!▼
それではここから!!
現代にいたるまで大きな影響を残している!!
バウハウスらしい、
『特にモダンなアイテム3選』に参りましょう!!
おお~~!! 重大トピックス!!
Pick Upアイテム1つ目、
規格化&順列組み換えの《①モジュール家具》。
Pick Upアイテム①
▼《モジュール家具》▼
モダニズムは『合理性』大好きですが、
かつ『個性を失わない』ことが当初より課題視されておりました。
あ、それ最初から分かってたんだ。
モダンって『みんな同じ』の没個性になりますもんね。
そこで発案されたのが《①モジュール家具》。
規格化された家具を『組み合わせて』使うことで、
個人の生活スタイルに合わせられるようにしたわけですね。
モジュール家具は『現代』まで
▼ずっと活用されています▼
《NITORI|ニトリ》の
▼モジュール家具▼
《無印良品》の
▼モジュール家具▼
↑『合理性』と『自分らしさ』の両立です。
こういう自分で組み合わせる家具、
『ニトリ』とか『無印良品』とかでもよく見かけるけど、
モダニズム的な発想の商品だったんですねえ。
そう。
無装飾でも一人一人に個性はあるんでね。
モジュール雑貨
▼『コンビネーション・ティーポット』▼
ユニット住宅
▼『大きな積み木箱』構想▼
具体的なバウハウス製品ですと、
モジュール化した家具『組み合わせシェルフ』や、
モジュール化した雑貨『組み合わせティーポット』、
さらには『積み木のように組み立てる家』、
……なんてものまで考案されましたよ。
ガンガン攻めますな。
Pick Upアイテム②
▼《カーテンウォール》▼
現代までつながる!!
Pick Upモダンアイテム2つ目、《②カーテンウォール》。
建物の壁がガラスばっかりで、
『ガラスのカーテン』みたいになってるやつをカーテンウォールと呼びますよ。
以前の記事でも、
ガラスを『いっぱい使うほどモダン』って言ってたかも。
そうそう。
ガラスは『モダニズム以降』のアイコン的な素材ですね。
『新世代』トップクラスの
▼実力者でしたが…▼
なのですけれど、
ガラスには弱点もいっぱい。
そうだっけ?
太陽光もガンガン入るし、冷気もガンガン伝わるし、
バウハウス校舎は暑さにも寒さにも弱かったとか。
半冷半燃ですね。
ファンに怒られますよ。
ですがバウハウスは、
難点の多い『ガラスの採用』を切り捨てるのではなく、
その特徴を受け入れて更なる高みを目指しました。
ホウホウ?
当時のアパートは暗くて病気になりやすく、
『明るくて病気にならない建築』を目指すという重大な目的があったんです。
在校生からさえ苦情を受けながらも、
ずっと試行錯誤しながら《カーテンウォール》を使い続け……。
良いところも悪いところも
▼見つめ直しました▼
最終的には断熱ガラスに総取っ換えして、
近代ガラス建築の『お手本・原型』の一つになりました。
なりてえ自分をちゃんと見たわけですね。
ファンに怒られますよ。
今ではバウハウス校舎は、
『ユネスコ世界文化遺産』にまで登録されています。
ユネスコ世界文化遺産
▼『万里の長城』▼
ユネスコ世界文化遺産
▼『タージマハル』▼
ユネスコ世界文化遺産
▼『ケルン大聖堂』▼
ユネスコ世界文化遺産
▼『バウハウス』▼
↑あのビジネスビルみたいなバウハウス校舎が、
『万里の長城』とか
『タージマハル』とか
『ケルン大聖堂』みたいな、
……世界の文化遺産と並んでるんだぞ!? すごくない!?
それは本当にすごい。
Pick Upアイテム③
▼《ワシリーチェア》▼
モダンのPick Upアイテム、
『ラスト3つ目』に参りましょう!!
来い来い!!!
現代までつながるという意味では、
ピンとくる方が一番多いんじゃないでしょうか!!!
世界トップクラスに有名なバウホイスラー、
《マルセル・ブロイヤー》とその名作家具《ワシリーチェア》!!
ピンと来ません!!
バウハウスには『弟子入り』のような
▼研修制度がありました▼
実はバウハウスには、
インターンみたいな『師匠&弟子』の研修制度もあったりして、
教師と生徒のつながりがすごく強かったんです。
エモくて良いですね。
特に優秀な学生は『ユング・マイスター』に選ばれて、
教師として働くこともありましたよ。
雄英ビッグ3じゃん!!!
優秀な生徒は『教師役』を
▼任されることもありました▼
ユングマイスター『マルセル・ブロイヤー』は、
研究の末自転車のフレームに着想を得て……、
スチールパイプ製の《Model B3》という
超絶モダンなチェアを完成させました。
スチールパイプ!!!
いかにもモダニズムなデザインですな!!!
孤軍奮闘した
▼モダンチェアでした▼
とは言うものの、
ただでさえ『モダンに市民権がない』時代に、
バウハウスの中でも『特にモダン度が強い』このデザイン、
完成させたはいいものの、
「こんな機械のような冷たい印象の椅子が」
「世間に受け入れられるはずがない」
……とマルセル・ブロイヤーは絶望的な危機に瀕しておりました。
『金属パイプ』の室内家具は
▼前代未聞でしたが…▼
ですが。
ですが?
古参マイスターである
『ワシリー・カンディンスキー』がこの椅子を真っ先に評価して、
注文リストの一番最初に名前を書き入れてくれたんですよ。
実際はちゃんと
▼記名しましたよ▼
のちに《Model B3》はその価値が認められ、
イタリアのガヴィーナ社から復刻のお誘いがあったのですが。
おおお!!!
師匠のおかげでバトンがつながったんですな!!
その際《Model B3》に
愛称をつけましょうと提案されたブロイヤーは、
恩師の名前から《ワシリーチェア》と命名し、
現代までずっと人気のある名作チェアになりましたとさ。
元気とユーモアのない社会に
▼明るい未来はやって来ません▼
ちなみに、
ここんとこ『バッタモン』が無限増殖してる、
名作家具《チェスカチェア》も、
マルセル・ブロイヤーの作品の一つですよ。
本当にバウハウスって、
現代までつながってる『インテリアの歴史』そのものなんですなあ。
人気の『チェスカチェア』も
▼元ネタはブロイヤーです▼
【ヒロアカで覚える】:バウハウス家具とバウホイスラーでした!
モダニズムは『現代』と
▼密接につながっています▼
というわけで!!!
モダンデザインというものは!!
ういうい!!
『何もないところ』からポッと生まれたのではなく、
人々が積み重ねてきた試行錯誤の集大成でございます!!
聖火のごとく引き継がれてきたもの!!
義勇の心が紡いできた力の結晶なんですよ!!
ワンフォーオールみたいに言うな。
たくさんの実例を見てきた通り、
バウハウスの連中は1ミリも無個性ではありません。
『モダニズムという個性』を持ってますね間違いなく。
成果物のイメージから、
『堅苦しい組織』と思われがちですが!!!
その中には一人一人の、
生きた教師と生徒たちがいたんですよ!!
一見『近寄りがたい』
▼だけなんです▼
『過激』に見える面もあるし!!
伝統から考えると、
『滅茶苦茶』に感じることもあるかもしれないけれど!!
苦手で近づきにくいって人の気持ちも分かるけどね!!
だけどモダンもクラシックも、
いちばん『根っこの部分』では同じ!!
『より良い暮らし』に憧れた人たちの、
創意工夫の結果なんですよ!!
みんな『同じ目標』を
▼目指していました▼
まだまだ日本では、
モダンの肩身が狭い印象もありますが!!
よかったらご無理のない範囲で、
『前向きに』モダニズムを受け入れて頂けましたら幸いです。
まあ、ちょっと!!
少しずつ慣れながら取り入れてみます!!
自分のペースでいいのよ……。
ではでは、本日はこんなところで!!
機会があったらまたお会いしましょう!!
君は、モダンスタイルになれる!!
バイバイ!!
ば、バイバーイ!!
▼じゃあの▼
バウハウスのテーマソングです。
▼(※大嘘)▼
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《モダンインテリア》解説シリーズの~~!!