【アートの見分け方】:画風の特徴まとめ
\ クラシックですなあ /




『クラシックアート』は、
なんか偉大で暗いやつ!!

『モダンアート』は、
画家に憑依できる明るいやつ!!

すばらしい……。
もう教えることはありません……。

待って待って。

これだけで判断しろってのは、
本人のセンスに頼りすぎでしょ。
\ モダンですなあ /




誰が見ても!!
センスがない人が見ても!!
……みんな同じ判断ができるように!!

もっと具体的な、
『アートの見分け方』を教えて欲しいんですわ!!

おまかせあれ!!
そういうことなら本日は!!

モダンアートと、
クラシックアートとの、
見た目の違い・画風の違いをもっと掘り下げてみましょう!!
『どこを見て』
\ 判断するの /




どんな画風だったら、
クラシックらしいの!?

どんな画風だったら、
モダンらしいの!?

それそれ!!

アートのジャンルを見分けるときにも!!
アートをインテリアとして飾るときにも!!

『モダン度・クラシック度』を、
……推測できるととっても便利ですよ~。
【アートの見分け方】:モチーフと構図
『偉大なる』
▼クラシックアート▼



ときはクラシック時代!!
宗教ばかり見るのをやめて!!

人間に目を向けたことから、
アート作品はリアリティを得たけれど!!

ルネサンスですな!!

だけどリアリティを使って、

『偉大なる神様』を描くとか、
『偉大なる歴史』を描くという、
……モチーフ選びは変わっていませんでした。

偉大なモチーフほど、
クラシックらしいわけやね。
クラシックは
▼『偉大なモチーフ』▼


そんなモチーフを、
絵の中にどう配置したか?

実は偉大なる存在って、
『キャンバスの中央』が定位置だったんです。

まんなかに偉いひとを描くんや!!

その通り
権威がある世界では『上座・下座』が生まれるのです!!

権威が存在するからこそ、
『デザインに中心がある』
『デザインの重心がまんなかにある』
……これはクラシック絵画の大きな特徴ですよ。
『デザインに中心がある』
▼『デザインの重心がまんなかにある』▼





ただし建築の場合は、

『上下の中心』をとることが難しいので、
『左右の中心』をとることが多いです。

デザインの中心が、
左右のまんなかにくるんや!!

そうそう。
神殿だろうが宮殿だろうが、

偉大なるクラシック建築は、
『左右対称』が基本なので覚えておきましょう。
クラシック建築は
▼『左右対称の美しさ』▼






クラシックアートは、
画家の想像で理想の世界を描いておりました。

だからこそ、
まんなかを中心にした構図で描けたんです。

はいはい、
画家がその構図で描くだけだもんね。

だけどモダンアートは、
『見たまま』を描くことから始まりました。

するとモチーフが、
画面のはしっこで見切れたりするようになったんですよ。
モダンアートは
\ 『左右非対称』 /




そのため、
モチーフの重心が『真ん中にこない』
モチーフ自体が『画面外にはみ出している』
……なんてことがよくありまして、

クラシックとは違って、
『左右非対称』の構図になりがちでした。

モダンは左右非対称なんや!!

『見たまま』を描いた、
印象派アーティストだけでなく、

その後のモダン画家たちや、
その後のモダン建築家たちも、
『権威を作る』縛りから解放されていくので!!
自由になった
▼『モダンアート』▼
自由になった
▼『モダン建築』▼



モダンアートも、
モダニズム建築も、

必ずしも義務ではないけれど、
『ぐうぜん左右非対称になったり』
『わざと狙って左右非対称にしたり』
……する作品が増えていきましたよ。

おおざっぱに言えば、

クラシックはシンメトリー(左右対称)!!
モダンはアシンメトリー(左右非対称)!!
……ってことですな!!

それでいいと思う!!

モダニズム建築の世界では、
この特徴のことを『偏心性』と呼びますよ。
▼参考文献▼

【モダン建築の偏心性】
“ヒルヴェルスム市庁舎は、薄黄色のレンガ造でできた多数の小さめの直方体を、非対称に偏心させながら複合させています。”
“塔を南東側に寄せることで全体を大きく偏心させ、非対称にさせながらバランスをとっています。”
※※※
引用元
《ゼロからはじめる[近代建築]入門》
近代の空間構成 その5
p52より
《関連記事》
【アートの見分け方】:色使いと塗り
クラシックアートは
▼『薄暗い』▼


クラシックアートは、
くすませたり影をつけたりといった、

絵が暗くなるテクニックを、
……たくさん使っておりました。

リアリティを出すための副作用ですな。

なんなら、
絵を描きはじめる前から、

セピア色の下地をキャンバスに塗って、
『こっくりした画風』を表現しようとしていましたよ。

いちいち濃い~。
『黄金の美しさ』を
▼理想としていました▼

それに対して、
モダンアートは真逆です。

なんせクラシックアートの、
伝統的な描き方をしてないですからね。

暗くなるテクニックを使ってないんですな。

たとえば印象派は、

屋外で絵を描いて、
『うつろいゆく今の光』を表現しました。
印象派は
\ 『光を再現』 /




そのため、
少しでも明るい絵を描くために、

『筆触分割』や『点描』のような、
新しいテクニックを発明しましたよ。

モダンアートにも、
明るい絵になるテクニックがあったんや!!

絵の具って、
混ぜると暗くなってしまうから、

絵の具を混ぜずに明るい色のまま、
キャンバスにのせていくテクニックが『点描』『筆触分割』です。
絵具を混ぜずにのせる
▼『筆触分割』▼


絵具を混ぜずにのせる
▼『点描』▼



またクラシック絵画は、
リアリティがあるほど偉かったので、

『フィニ』と呼ばれる、
筆の痕跡をなくす仕上げをしていました。

現実の世界に筆の跡はないもんね。

だけどモダンアートからは、
『筆触分割』や『点描』のように、

筆の痕跡を隠したりせず、
むしろ軽率に見せちゃうことが増えていったんです。
クラシックは
▼『筆の跡を残さない』▼
モダンは
▼『筆の跡を残してOK』▼



さらに例えばセザンヌが、
リンゴを抽象化するために、

『リンゴといえば赤』
『リンゴといえば丸』
みたいなデフォルメをしたのを覚えてますでしょうか。

ありましたなあ。

『筆の扱い』だったり、
『抽象化の度合い』だったり、
こういった違いはようするに……、

写実的な画風ほどクラシック、
デフォルメした画風ほどモダン、
……という側面もあるんだけれど。
写実的だと
▼『クラシック』▼

デフォルメだと
▼『モダン』▼


ということはつまり、
写実的に描くために、
フィニで筆の跡をなくしたような、

『グラデーション』を活用した塗りほど、
……クラシックな印象になって。

フムフム?

そこから脱却して、
いかにも絵ですという記号的な配色になった、

『ベタ塗り』ほどモダンな印象になる、
……ということでもありますよ。

ホウホウ!!
クラシックは
▼『グラデーション』▼
モダン絵画は
▼『ベタ塗り』▼




『リアリティがある』
『グラデーション基調の』
……描き方だとクラシックな印象になり、

『デフォルメを効かせる』
『ベタ塗り基調の』
……描き方だとモダンな印象になるってことは!!

これはまさか……!!

乱暴にまとめると、
現実っぽいほどクラシック、
アニメっぽいほどモダンですよ。

それはすごい!!
めずらしく役に立ちそうな情報!!
▼参考文献▼

【モダンアートの始まり】
“マネの作品では、古典主義の規範である遠近法や明暗法が無視されています。さらに輪郭を明確にする素描が軽視されているため、「平面」を強調するようにベタっと「彩色」されています”
“そこには、ロマン主義の革新とは一線を画す近代絵画への前進がありました。マネは、絵画は「平面に着色したもの」にすぎない、ということを既に感じ取っていました。”
※※※
引用元
《西洋絵画の見方がわかる世界史入門》
第5幕 印象主義とポスト印象主義
p136より
《関連記事》
【アートの見分け方】:モダン要素とクラシック要素でした!
\ クラシックですなあ /



というわけで!!
ざっと本日の話題を『総まとめ』しますと!!

『偉大なモチーフ』ほどクラシック!!
『左右対称の構図』ほどクラシック!!
『暗い色使い』ほどクラシック!!
『リアル調』ほどクラシック!!
『グラデーション』ほどクラシック!!
……なのでございましたーッ!!

そのまま『逆』にして言うなら、

『偉大じゃないモチーフ』ほどモダン!!
『左右非対称の構図』ほどモダン!!
『明るい色使い』ほどモダン!!
『デフォルメ調』ほどモダン!!
『ベタ塗り』ほどモダン!!
……ということですなッ!!

ですです!!
これで少しでもセンスに頼らず、

絵画の『クラシック度・モダン度』を
見分けられるようになって頂けましたら幸いでございます。
\ モダンですなあ /




『アートの鑑賞』

なんて仰々しく言うと、
抵抗がある人もいらっしゃるかもしれませんが!!

敷居の高さを感じちゃうかもね!!

だけどたとえば、
お部屋にグッズを飾りたいときにも!!
\ クラシックですなあ /




『これはモダンっぽいグッズかも』
『これはクラシックっぽいグッズかも』

なんて視点が生まれれば!!

うむりうむり!!

また新しい判断基準で、
グッズ集めが楽しめるようになるかもしれませんよ。
\ モダンですなあ /




ではでは、本日はこんなところで!!
素敵なアート生活を送り下さいませ!!

オタクグッズだろうと、

アート作品みたいに、
……部屋に飾ってやりますわ!!

ぜひぜひ!!
▼参考文献▼



















▼参考コラム▼

イロハニアート様
【西洋美術史を流れで学ぶ】シリーズ
ライター:ジュウ・ショ様
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つまりアニメはモダンであり、実はオタクはモダン大好きということなのですね(カスの理解力)
正解!!!!!!!(カスの解説)
インターネットお絵描きオタクです。
アート史シリーズ、今までなんとなくスルーしていた、イラストの色塗りや雰囲気作りに対して感じていたモヤモヤが一気に言語化されていき、目からウロコの連続でした!(自分が浅学すぎると言えばそれまでなのですが)
背景の明度彩度を落とすとクラシックアート寄せ、筆の跡を残すとモダンアート寄せなど……デジタルイラストでも直ぐに使えるテクニックばかりで驚きました。まさかインテリア情報を参考にしていたブログでこんな知見を得るとは。
変なコメントですみません。いつもお世話になっております!
わあ嬉しい!!!!! ありがとうございます~!!!!
インテリア情報と言いつつ『もっと大きな概念』をお話できたらなと常々思っているものでして、そうやって別の知識に統合して頂けるととっても報われます!! めちゃ感謝です!!!