※画像引用元:スタジオジブリ公式様より
【魔女の宅急便で覚える】:イングヴァル・カンプラード氏
『IKEAのロゴ』
▼歴代コレクション▼



これまで!!
IKEAのお話をたくさんしてきましたが!!

『商品ばかり』を睨んでいては、
『企業の全体像』が見えてきません!!

いや『企業の全体像』とか、
見えなくていいんだけど?

本日は!!
『アニメで学ぶ』インテリアでございます!!
本日は
▼『アニメで学ぶインテリア』▼


スタジオジブリ作品、
【魔女の宅急便】をもとにして!!

ヌーン!?

イケアを『本当の意味で理解』するために、
避けては通れない超~重要人物!!

IKEA創業者、
《イングヴァル・カンプラード》氏を覚えましょう!!
IKEAの『IK』は
▼イングヴァル・カンプラードですよ▼



『IKEA情報』の発信者さんって、
商品以外には興味ない人が多いから、

意外とレアな、
『雑学っぽくて楽しい』話題かもしれませんよ。

でもなんで、
イケアなのに魔女の宅急便?

魔女宅は『舞台モデル』の一つが、
スウェーデンのゴットランド島だからだよ。

北欧の『巻き毛のヒツジさん』がいる島じゃん!!
【IKEAの歴史】:貧しいスモーランド地方からの出発
『IKEA誕生秘話』
▼なのです▼




さっそく始めましょう!!
IKEAの創業者《イングヴァル・カンプラード》氏は!!

スウェーデンの片田舎、
『スモーランド地方』で生まれた人物です!!

『イングヴァルさん』っておじさんですよね!?
『キキちゃん』で例えるのは無理があるのでは!?

擬人化です。

擬人化ではない。
『スウェーデンの片田舎』で
▼暮らしていました▼



『スモーランド地方』は、
石だったり岩だったりが散らばる荒れた土地でして、

この石を拾い集めて作った、
石垣が今でも残っていたりしますよ。

あんまり豊かな土地ではなかったんですな。

IKEAの公式ページとかを見てると、
不意に石垣の写真が出てくることがあるんだけど、

『なんでもいいから自然っぽい写真』を載せてるんじゃなくて、
『スモーランド地方の石垣』をわざわざ載せてるんですよ。
IKEAでよく見かける
▼『スモーランド地方の石垣』▼



どうしてそんなものを載せるのか?

IKEAという企業は、
「貧しい土地から始まったブランドですよ」
……という強烈なメッセージを含んでいるのよコレ。

宗教シンボルみたいですな。

《イングヴァル氏》は自分自身が貧しかったから、

裕福でない人にもインテリアを楽しんでもらいたい、
……という理念をもってIKEAを成長させたんだよね。
事業のかなり初期に
▼『カタログ通販』を開始しました▼


事業のかなり初期に
▼『カタログ通販』を開始しました▼



昔のインテリア趣味は、
金持ちだけが楽しめる一部の人間の特権でした。

でもそうじゃなくて、
『誰でもインテリアを楽しめるように』
『安くておしゃれな家具を用意して』
『キキちゃんのように配達で販売しますよ』
……ということをしたのがイングヴァル氏なんですよ。

キキちゃんに絡めなくても、
北欧ってもっといろんなキャラクターがいるでしょ。

ユーミンとか。

ムーミンね。
だけど全てが
▼『順風満帆』ではありませんでした▼




だけど若者が街で働こうとすると、
うまくいかないこともあるのが世の常です。

「おちこんだりもしたけれど、」

言ってない言ってない。

IKEAは元々、
地元のメーカーから家具を仕入れて売ってたんだけど、

競合他社がジャマしようとして
『IKEAに納入するな!』と圧力をかけ始めたんですよね。
『社会の荒波』に
▼さらされることもありました▼



これが契機となって
IKEAは『自社での家具製造』をスタートしたため、

さらに強力な、
無敵の家具屋さんになっていきましたとさ。

余計なことするから~……!!

北欧デザインの黄金期、
デンマークでクリント派が『リ・デザイン』を、
フィンランドでアアルトが『人間のためのモダニズム』を、
……それぞれ育んでいたときに、

北欧スウェーデンは何をしていたかというと、
『IKEA』と『地元の家具屋』とがバトルしていたのです。
▼参考文献▼

『IKEA DEMOCRATIC DESIGN』
インターイケアシステムズ
デモクラティックデザイン
【マニフェスト】
「ある企業は、見た目は素敵だけれど、とても高価な物をつくっています。」
「また別の企業は、激安商品をつくることに力を注いでいますが、おそらくその価値は長続きしません。」
「私たちの使命は、ただデザインがよいだけのものや、ただ低価格なものをつくることではありません」
「私たちの使命は、すばらしい機能性と長持ちする品質を兼ね備えた美しいデザインの製品を、サステナブルなバリューチェーンの中で低価格で生産する、というほとんど不可能とも思えることなのです。」
※※※
引用元
《IKEA DEMOCRATIC DESIGN》
P16『デモクラティックデザイン マニフェスト』より
【IKEAの理念と功績】:デモクラティックデザイン




……さて良くも悪くも、
『革命的な家具屋さん』だったIKEAですが。

けっきょくイングヴァル氏は、
社会に何を与えてくれたのでしょうか?

ほむほむ?

IKEAのモットーは、
「より快適な毎日を、より多くの方々に」。

イングヴァルさんは、
世界中のインテリア難民に『選択肢を増やしてくれた』人なんですよ。
社会には
▼『いろんな経済状況』の人がいます▼



インテリアに興味がある人でも、
『高級家具を買える人』もいれば、
『高級家具を買えない人』もいますよね。

ニシンパイのおばあちゃんみたいに『裕福な人』もいれば、
キキちゃんみたいに『日々の暮らしに困ってる人』もいるわけですよ。

キキちゃんけっこう貧乏だよね。

だけど、
『高級品を買える人』『高級品を買えない人』という二択だけじゃなくて、

IKEAみたいなお店があれば、
もっといろんな人に『安価なインテリアを楽しむ』という選択肢ができるんです。



魔法を使える人しか空を飛べないんじゃなくて、

『魔法で』空が飛べない人には、
『ハングライダーで』空を飛ぶ選択肢があっても良いわけですよ。

今は魔法が使える人だって、
いつジジの声が聞こえなくなるか分かりませんしな。

IKEAに限らずだけど、
『リーズナブルな家具屋さん』の大きな社会的意義は、

インテリアという趣味の民主化です。
暮らしを楽しむことの
▼『大衆化』▼



どんな人でもインテリアを楽しめるような、
『低価格で』『ちゃんと品質の良い商品』、

これをIKEA社内では、
民主化のデザイン《デモクラティックデザイン》と呼んでいますよ。

ちゃんとそういうコンセプトで運営してるんや!!

「IKEAのような安物は買ってはいけない!!」
……みたいなことを言うインテリア情報があるけれど、

それって民主化から逆行してる、
『人生の選択肢を減らす』提案なんですよね。
『ホウキ』がなければ
▼『ブラシ』で飛んでも良いのです▼



人生の選択肢を減らす話を毎月聞いたら、
やってはいけないことが『年間12個』増え続けるんですよ。

①IKEAは買ってはいけない。
②カラフルな家具を使ってはいけない。
③ダークブラウンの家具も使ってはいけない。
④木材の色は完全に一致しないといけない。
⑤派手な部屋にしてはいけない。
⑥殺風景な部屋にしてもいけない。
⑦多灯じゃないといけない。
⑧柄ものを使ってはいけない。
⑨フェイクグリーンを使ってはいけない。
⑩オタクグッズを飾ってはいけない。
⑪旅行のお土産も飾ってはいけない。
⑫日当たりの悪い部屋に住んではいけない。
……はい、これで人生の選択肢が12コ減りました。

怖すぎるんよ。
『飛べない人』を
▼見捨てないであげて……▼



『絶対に買うべきIKEAおすすめ商品』
『IKEAの家具は絶対に買ってはいけない』
……いやいやいや!!!

我々は先人の苦労のおかげで、
『高い家具を買う選択肢もある』し、
『安い家具を買う選択肢もある』んですよ。

『1万円の椅子』より、
『10万円の椅子』のほうが、
……作りが贅沢なのは当たり前で、

そのうえで、
『どちらも選べる』ようにしてくれたのがIKEAの功績なんですなあ~。

『ブランド品』も素敵ですが、
『リーズナブルな家具』に遠慮する必要はありませんので、

自分にあった家具を柔軟に選んで、
楽しいインテリア生活を送って頂けたら嬉しいですね。
▼参考文献▼
【イケアストーリー】
「新しい家具を買うことなどできなかった層の人々のなかに、彼は独自のマーケットをつくりあげました。ギリギリの生活をしている人々に、ずっと向き合ってきたのです。それまでは誰も、そうした人々に目を向けてこなかったのです」
「ちょっと思い上がっているように聞こえるかもしれませんが、私には社会的使命があると心から思っているのですよ。お金のある人たちは、いつでもしたいことができます。ですが、すべての人が心地よい家を持てるようでなければならないと思うのです」
※※※
引用元
《イケアとスウェーデン: 福祉国家イメージの文化史》
第2章『イケアの物語』 P45・P47 より
【魔女の宅急便で覚える】:IKEA創業者の歴史でした!!



というわけで!!

IKEA創業者『イングヴァル・カンプラード』氏と!!
彼の企業理念『デモクラティックデザイン』についての雑学でしたーッ!!

ゆーて魔女の宅急便って、
そんなに北欧のイメージはないけどね!!

絵描きのお姉さんちに行くシーンで、

『湖とシラカバの森』みたいな、
いかにも北欧らしい景色が出てくるからチェックしてみて!!
『このあたり』の
▼シーンです▼



うちのブログは!!
まさに今回のジブリで学ぶインテリアのように!!

「初心者にもインテリアを!」
「オタクにもインテリアを!」
「アニメ好きにもインテリアを!」
……みたいなことを言って『変人扱い』されるけど!!

変人なのは合ってると思います!!

だけど、
インテリアを特権階級から解放するのは、

これは決して『逆張り』ではなくて、
インテリアの歴史的にはむしろ『順張り』です。



IKEAのようなリーズナブル品を
頭ごなしに否定するのではなく、

『貴重な選択肢の一つ』として、
上手に付き合って頂けたら嬉しく思いますよ。

ういうい!!

IKEAを否定するというのは、
スタジオジブリを敵に回すようなものですからね。

それはこの記事の匙加減でしょ。
魔女の宅急便
《原作童話》

魔女の宅急便
《ジブリアニメ版》

《参考文献》

『IKEA DEMOCRATIC DESIGN』
インターイケアシステムズ
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望まれない方はサイト外でお買い物を楽しんで下さいませ~。



















更新ありがとうございます!
これってインテリアに限らず、人生の選択の話でもあって深い……分かりみがすぎます……。
インテリア歴;ティーンの部屋(小学生)からはじまっている人間としては、高価な家具かカラボみたいな二択の世界から、IKEAのようにリーズナブルでオシャレで耐久性もある、という家具が日本に来てくれたのは感謝の一言です。本当になかったんですよねえ……。
長いことインテリア趣味を続けていますが(本当に息の長い趣味だ)、カジマグ先生のおかげで一気に解像度が上がりました!
またブランドの成り立ち等も教えて下さるので、よりそのブランドが好きになります。
動画も何周もしていますが、毎回、「インテリア雑誌に家具レシピが書いてない」というくだりに笑ってしまいます。私もそれ食らいましたw家具の購入先を書いてくれ~と何度身もだえしたことか……。
あ、アイアンモダン家具でいいブランドがあったので勝手に紹介します(!?)。
KUROSHIROという日本産家具です。
ローテーブル買いまして、大変質感もサイズ感もよろしかったです。
デザインはモダン~和モダン振りではありますが、お手頃価格でここまでシュッとしている家具は珍しいのでお伝えしたく……!!
また更新楽しみにしております。
うおおおおおこちらこそいつも見て下さってありがとうございます~!!!!
見るというかコンテンツの意図・趣旨までしっかり汲み取って下さって感謝しかありません!!!
(※「インテリア雑誌に家具レシピが書いてない」いまだに喰らうことあります 笑)
そしてKUROSHIROさん!!!!!!!
不勉強で存じていなかったのですが、めちゃくちゃ良いんじゃないですか!?????
え、え、え、実物見ずに言うのもアレなのですが、価格とデザインと遊び心のバランスが抜群ですね…。
ちょっと機会があったら何か買えないか考えてみます!!!
僕こんなブログ運営しといてブランドさん多く知らないものでして!!! 教えて頂いてめちゃくちゃありがたいです!!! 大感謝です!!!
お返事ありがとうございます!
私もつい先日までKUROSHIROさん知らなかったので同類です!
『高さ35センチ、オールブラック、一本足、丸テーブル』を狂ったように探していて、もう全然ないと諦めかけていたときに、ふっと楽天で現れたんですよね、KUROSHIROさんのローテーブルが……。
燕市ブランドは100均スプーンでお馴染みだったのもあり、思い切って買ったら神でしたね。
黒塗装と行ってもつるっとした塗装ではなく、エンボス感+マットで大変たたずまいが良いです。
夏場は冷たくて気持ちいいですよw
他にお勧めあるとしたら「大阪総合園芸センター」ですね。
切り花、枝物が格安です。観葉植物も鬼安いです。あまり大きいのを買うと持ち帰りがしんどいですが。
心斎橋アクタスから行ける距離感ですね。
あとうめともものふつうの暮らし買いました〜い、癒やされる……!
なんか見たことある絵柄でキレのある言葉遣いだな……と思ったら、ウサギ目社畜科の方でしたか。
よい漫画をお教えくださりありがとうございます〜。