(画像引用元: IDEE|HIKARU CHOUKOKU 1968)
【理解できない装飾】:インテリアは『謎のオブジェ』を何故飾る?
『いや、それは置かんやろ』。
おしゃれなインテリアの写真を見ていて、
よからぬ感情を抱いたことはありませんか!!!
それ、触れていい話題?
オシャレなお部屋によくある『理解不能な謎のオブジェ』!!
ビギナー様には非常~に恐ろしい存在だと思います!!
まあね。
「これだからおしゃれ人はよぉ」って思っちゃうよね。
エルデコみたいな
雑誌で見てる分には実害はないけれど!!
▼テーブルに石膏像要る?▼
いつか将来
インテリアコーディネーターさんに有料でコーデを依頼したとき!!
もしも自分ちに《変なオブジェ》を提案されたら
「断るのめんどくせえな」と心配してしまうこともあるでしょう!!
思う思う!!
▼右のクリーチャーに気を付けて▼
大事な予算を使って『理解できない物』を買わされるのもイヤだけど!!
「こいつオブジェの良さも分からねえのか」
「センスねえな」
……って思われるのも絶対イヤです!!
というわけで!!!
本日は、どうして飾ってるのか意味不明な謎のオブジェ
《WOWオブジェクト》について理解を深めましょう!!
……え?
あれ名前がちゃんとあるの? テキトーに気分で置いてるだけじゃないの?
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いきなりですが、最初に答えから参りましょう!!
一瞬圧倒されるけど、よく考えたら意味不明なオブジェたち!
これらはズバリそのまんま『一瞬圧倒するため』にあるんですよ!
余計にわからなくなりました。
あれ要するにね、
オシャレな服屋さんの『入り口のマネキン』と同じ役割なんですよ。
ほーん?
『服屋さんの入り口』の
▼イメージです▼
服屋さんのマネキンってね、
『ファサード(入口)』のやつは意味不明だけど、
『店内』のやつは普通に着れるコーディネートになってることが多いんです。
ワイは地味な服屋さんしか行かないので、
入口のマネキンも普通に着れる感じですが。
そう、だからこそ
『オシャレな服屋さんの』入口のマネキンなんですよ。
ほーん?
高級店
▼『ヴィアバスストップ』の入り口です▼
服屋さんって商売だから、
お客さんに「お、すごい!」「この店入ってみようぜ!」と思ってもらわなきゃいけません。
まあそうですね。
とはいえ、現代人はヒマではありませんので、
そうそう簡単に『魅力が分からないモノ』に時間を割いてはくれません。
多忙な通行人にわざわざ入店してもらうためには、
一瞬でただ者ではないなと感じさせる『訴求力』や『超絶インパクト』が必要になるんです。
最初から行こうとしてた店以外は
よっぽど「おっ?」と思わないとスルーしちゃいますよね。
ユナイテッドアローズの店舗で
▼実際に使われていた家具です▼
その「おっ?」が、
英語でいうと「ワーオ!」なんですよ。
ワーオと感じるオブジェクト、
それすなわち《WOWオブジェクト》です。
うおおマジか、そのまんまや。
「ワーオ!」と
▼感じさせるためのオブジェクト▼
ただし!!
オシャレなお客さんほど、そう簡単に『ワーオ』と感じてくれません!!
でしょうな。
オシャレが好きな人ほど『すごいもの』を見慣れてますもんね。
ワイもゲームとか、
『演出のインフレ』を見すぎてもう感情が鈍くなってきちゃってます。
ラノベの表紙が年々エロくなっていくのと同じ理屈なのです。
そういうのはちゃんと統計とってから言おうな。
▼インフレしたファサード▼
すでに感情が枯れてしまったお客様に!!
それでも強引に「ウワーオ!」と感じさせて入店をうながす飛び道具!!
それが!!
服屋さん入口のマネキンであり、インテリアの世界の《WOWオブジェクト》なのです!!
おおーっ!!!
インテリアでも同じ役割が必要なんですね!!
『二度見』させたら
▼勝利なのです▼
マネキンが入店を促すのと同様に、
インテリア雑誌は『読者さん』の購読意欲を刺激しなきゃいけないし、
インテリアSNSは『閲覧者さん』のクリック欲を刺激しなきゃいけないですからね。
なるほどね。
世は『煽り』の戦国時代ってことですね。
【WOWの発音】
スウェーデン人のFrida Ramstedtさんが提唱した外国語なので、カタカナ表記などありません。各自のノリで読みましょう。
カジマグは『ワオ・オブジェクト』と呼んでいます。
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【意味不明なオブジェ】:実例『雑誌SNS用の宣伝写真』『実際の納品事例』
▼インフレしたファサード▼
……と、聞くと。
なんだか
『反則一歩手前の』『よくないもの』みたいに聞こえちゃうでしょ?
え、そうじゃないんですか?
実は《WOWオブジェクト》はまったく悪いものではありません。
それどころか、僕たちが
普通に気持ちよく暮らすためにもとっても大切なものなんですよ。
ほーんほーん?
世の中には
▼色んな《WOWオブジェクト》があります▼
オシャレなお店や雑誌は、
オシャレな人に「ワーオ!」と感じてもらわなきゃいけないからインフレするんです。
自分のお部屋は、
自分が理解できる範囲で『自分がワーオと感じる』ものを飾ればいいだけです。
ああ、そっか。
いわゆる一つの《架空トレンド》ですね。
《関連記事》
▼【インテリアの最新トレンドを】:『追いかけなくていい』理由▼
『雑誌やSNSでモテるため』のコーデと
『自分が気持ちよく暮らすため』のコーデでは、
『最終目的』地点が違うわけだ。
その通り!!
だいぶ現実に近づいてきた
▼《WOWオブジェクト》▼
実はインテリアの世界で使われる《WOWオブジェクト》は、
うちの理論でいうところの【ハレのプレッシャー】とほぼ同義なんです。
ああ!!
【非日常】を演出してるだけなのか!! 言われてみれば確かに!!
非日常を演出するための
非日常をやりすぎちゃったパターンが、いわゆる『意味不明なオブジェ』ですので、
▼上級者向けのバランスです▼
本来、お部屋をおしゃれにするには
《WOW》の要素って必要なものなんですよ。
加減さえ間違えなければ『ほどよく心地いい非日常』なんですから。
だから、
『目の肥えたファッショニスタ向けのWOW』を
『普通の一般市民のワイ』が見ると
一見やりすぎてるように見える……ってことですね。
ですです。
コーデが悪いんじゃなくて、『自分がターゲットじゃないコーデ』なだけなんですよ。
万人に提案されてるわけでは
▼ありません▼
ネットで見かけるおしゃれなコーディネート写真だって、
『雑誌やSNS用の宣伝写真』はアバンギャルドなアイテム選定も見かけるけど、
『実際のお客様への納品事例』だと、
もっとソフトにギリギリの線を狙ったパターンが多いです。
リグナさんの
▼『リノベ物件紹介用』のコーデ▼
リグナさんの
▼実際の『お客様への納品事例』▼
たしかに!!!
どちらも「おっ!」と感じるかっこいい部屋だけど、
《WOWのバランス》が違いますね!!!
自分がデザイナー業で『オシャレ感度』が高いとか、
どうせ住まない『撮影専用の部屋』とかを演出するのなら、
攻め気味で戦う戦略ももちろんアリですが……
▼上級者向けのバランスです▼
普通におしゃれが楽しみたい『一般人の感覚』として、
見た目と暮らしやすさを両立させるなら!!
『非日常』は感じるけど『理解の限界』は超えないという、
【ギリギリのライン】を突かねばなりません!!
「ワーオすごい!」という迫力と、
「でも見てると意外とアリね」を両立させるラインですね。
IDÉEさんの
▼攻め方がいつも好きです▼
しっかし、そんなに悩まされるくらいなら、
『もうWOWオブジェクトは無し!』……ってするわけにもいかないんですかね?
ヒトってね。
実際はどれだけ居心地が良くてステキなお部屋だったとしても、
「おお! すごい!」という
わかりやすいインパクトがないと感動が生まれにくいもんなんですよ。
ほっほっほ。人間は愚か。
《WOWオブジェクト》が無いと
▼『なんか普通』になりがちです▼
【オタク部屋でも大活躍】:非日常オブジェは『視線を操作できる』
実は以前、あなたのお部屋をビフォーアフターしたときにも
少しだけお話してたんですよコレ。
え、そうだっけ?
オタク部屋をそのまま飾り立てても
《イキったオタク部屋》になってしまうから、
まずは第一印象をひっくり返す
インパクトのあるアイテムで第一印象を操作しましょうと。
『照明』や『カラフルなラグ』で
▼第一印象を引っ張りました▼
↑入室して最初に目に入るものを
『ゲームの箱』じゃなくて『おしゃれな家財』に変更することで、
お部屋の第一印象そのものを
《オシャレな部屋に》《趣味のグッズも飾ってる》
……というイメージに変えましょう、みたいな話。
ああー!!! 言ってた言ってた!!
実際にやってましたね!!!
『照明』と『ドライフラワー』で
▼第一印象を引っ張りました▼
あのときは、
『①オタク部屋っぽい』印象をひっくり返して、
『②普通のオシャレ部屋』っぽく見えるように、
《WOWオブジェクト》を使いましたが、
『②普通のオシャレ部屋』の印象をひっくり返して、
『③ただ者ではない・上級者のオシャレな部屋』に見せる、
……というのも同じ理屈ってことですよ。
ほえー、はいはいはい。
インパクトのあるWOWオブジェクトが『お部屋の第一印象を引っ張る』ってのは同じなんですね。
目を引く非日常で
▼『上級者っぽさ』を演出しましょう!▼
ただし、『WOW度合いのさじ加減』には重々注意してください。
おん?
『①オタク部屋』を
『②普通のオシャレな部屋』にしたいときに必要なWOWの度合いと、
『②普通のオシャレな部屋』を
『③上級者のただ者ではない部屋』にしたいときに必要なWOWの度合いは異なります。
わはは、そりゃそうだ。
①を②にするなら普通のオシャレでOKだけど、
②を③にするには、もっとトガったオシャレが必要になるわけですね。
オタク部屋のイメージを払拭するだけなら
▼『普通にオシャレな家財』でイケます▼
自分にとっての『ちょうどいい』は、
自分にしか分からないわけですが、
このバランスをミスると、
自宅に『意味不明なオブジェ』が顕現しちゃいますから本当に気を付けてね。
ヒヨって無難なものを選びたくもなるぜ……。
自分だけの妥協点を
▼探りましょう!▼
また、当ブログは基本線として
『自分自身が気持ちよく感じられる』『豊かな暮らし』を目指しましょうね……というスタンスで解説させて頂いているのですが。
「来客をもてなすのが好きなんだよ~」
「SNSで褒められるのがサイコーなんだ」
……という趣味の方だっておられますでしょう。
それはそれで大切な価値観ですよね。
そういった『お相手視点』の優先度が高い暮らしを目指す場合は、
あえて他者目線を強めに意識してバランスを調整するとヨシですよ。
ふむふむ。
自分は良くても
▼お客さんには『地味』かもしれません▼
シンプルな家具ばかりで
「もっと褒められたいなぁ」という場合は、
ちょっと勇気を出して、
普段は選ばない半歩先の《WOW》を買い足してやると新しい世界が広がるかもしれません。
ワイはそれですね。
もっともっと褒められたい。
自分は良くても
▼お客さんには『意味不明』かもしれません▼
また逆に、
「俺はオシャレすぎるから!」
「お客さんにセンスを理解してもらえないぜ!」
……というお悩みの場合は、
ご自身の目には少々おとなしく映る《WOW》を選択することで、
幅広いお客さんに楽しんでもらいやすくなるかもしれません。
はいはい、良い意味でのデチューンですね。
自分にとって最も心地よく過ごせる
▼WOWを見つけてくださいね▼
《WOWオブジェクト》を活用することで、
自分のお部屋を『どんな第一印象に変化させたいのか』、
これを見失わないように
重々気を付けてアイテム選定を行ってくださいね。
ふえーい!!
フィギュア棚の『オタクっぽさ軽減』にも
▼WOWをお役立てくださいね▼
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▼【美少女フィギュアを】:『インテリアっぽく』飾ってみよう!▼
【怖がり過ぎず】【丁寧に】:コーディネーターさんの提案も尊重してね。
というわけで!!
たまに見かける『理解不能なオブジェ』は、
《WOWオブジェクト》という由緒正しい演出アイテムなんですよというお話でしたーッ!!
オタク友達がギリギリ理解できる《WOW》を探してみます!!
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
いつか将来、インテリアコーディネーターさんに
コーデを提案して頂く機会があるかもしれませんが!!
そのとき何かしらの
《WOWオブジェクト》を提案して頂くこともあるかもしれません!!
あるかもしれませんなあ!!
自分が「ちょっと違うな……」と感じたら、
ムリせずご自身の希望を相談してみてくださいねということと共に!!
ふぁい!!!
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
インテリアコーディネーターさんだって、
意味なく《WOW》を提案しているわけではありません!!
2秒で「わけわからん!」と切り捨てず、
アイテムが持つ効果を理解しようとする姿勢を持って頂けると幸いです!!
今までネットで見かけた写真を
条件反射で茶化してきた前科があるので反省しておきます!!
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
まともなコーディネーターさんなら、
『どうしてこのアイテムが必要なのか』をきちんと説明してくれますし!!
そもそも《WOWオブジェクト》は、
普通は選ばないアイテムだからこそ『特別感』があるんです!!
それこそ、
『自分では選べない』からこそプロの提案に魅力があるんですしね。
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
見た瞬間は「えっ?」と思うこともあるかもしれませんが!!
ついつい「サイコパス?」と思ってしまうこともあるかもしれませんが!!
コーディネーターさんが提案する世界観に
『そのWOWが貢献してる』ことを汲み取れるよう努めた上で!!
うむりうむり!!!
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
『それでもナシ』か!!
『それならアリ』か!!
十分に考えて、
『より良い着地点』に辿り着いて頂けると幸いです。
肝心の『程よい』が人によって違うから、対話が大切なんですねえ。
リグナさん『納品事例』の
▼程よいWOW▼
ともあれ!!
《WOWオブジェクト》のことを、少しでも身近に感じて頂けたら幸いです!!
ではでは、機会があったらまたお会いしましょう!!
みなさまステキな趣味部屋生活を! バイバイ!!
バイバーイ!!
50万円越えの
▼おしゃれな照明です▼
【ご注意】
元ネタのFrida Ramstedtさんは、下記のように定義しています。
<以下引用>
■『WOWオブジェクト』
おもわずWOW!となるアイテム。見る人の度肝を抜くような家具や雑貨など。
■『インバイター』
人の興味と好奇心を捉え、部屋に引き入れる存在。
■『ウィアード・シング』
目が思わずブレーキをかけ、よく見てみようと立ち止まるような存在。
<以下おわり>
↑……こんな感じなのですが。
日本の一般家庭でこの3つを別物としてコーデするのは現実的ではないと判断し、読者様が普段使いしやすいよう、記事内では“ローカライズ”と“WOWオブジェクトに統合”して解説しています。
VMDにおける『VP』と『PP(マグネットポイントとしての役割)』が混同されている箇所などもありますので、専門家の方は原著の方をご参考にして頂けますと幸いです。
▼参考文献▼
P122~P123より一部引用
▼『YouTube版』もあるわよ▼
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リンク先で商品を購入すると作者に収益が発生することがありますので、
望まれない方はサイト外でお買い物を楽しんで下さいませ~。
岡本太郎美術館に行ってみたら冒頭のHIKARU CHOUKOKU 1968の元ネタが吊るしてあって、「あっ様子のおかしいインテリアでやったやつだ~!」とテンション上がって楽しめました!これが実際に使われている山形県寒河江市庁舎にもいつか行ってみたいですね~
ウオーッ!!! 名品との邂逅おめでとうございます~!!!!!
HIKARU CHOUKOKU見てウチを思い出して下さるだなんて光栄すぎて恐縮です!! ありがとうございます!!笑